院長ごあいさつ

　今年は同級生の渡辺君の訃報というショッキングな知らせで始まりました。
　共に開学当初の埼玉医大に派遣され、その後彼は基礎研究、私は臨床と道は異なりましたが気が合う親友でした。2018年の同窓会で会ったのが最後でした。彼はロックフェラー大学に長年務め、大分大学医学部生化学教授として研究を続けていましたが、病魔に倒れたのは実に不運で残念でたまりません。
　彼のこともあって、自分自身の来し方行く末を振り返ってみると、医学の進歩を身をもって感じられた時代だったと感じます。甲状腺学では学生時代には測定不能だった遊離ホルモンがルーチンで測定でき、バセドウ病の原因のTSH受容体抗体/甲状腺刺激抗体も測定可能になりました。今では当たり前のことのように感じていることが、嘗ては不可能だったことがなんと多かったことかと感慨深く感じます。
　今後も医学の進歩は止まることがないはずで、その進歩に取り残されないように精進しなければならないと感じます。
　時の流れには抗えないと感じますが、何とか可能な限り頑張るつもりですので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

令和６年９月吉日

飯高医院　院長
飯高　誠

---

診療について