ご挨拶

 大学を辞めて9月で丸2年になりました。開業3年目になり、大学時代とは随分変わった生活にも慣れてきました。活動範囲は狭くなりましたが、その分自分自身で使える時間が増えました。有効に使っているとは言えないかも知れませんが、のんびりできているのは間違いないことです。

 患者さんとのお付き合いも、大学時代とは変わってきました。当然ですが、一番大きな変化は、専門外の疾患が増えたことです。大学は専門家の集団ですから、専門外の疾患については専門科に任せるのが常です。大学によっては、一般内科を標榜している科を有すところもありますが、大学における本当の意味での「一般内科医」はかなりの知識と経験を必要とされますので、人員確保が大変難しく、単に各専門科への振り分け外来になってしまう恐れもあります。しかし、大学と異なり開業医に求められる一般内科医としての要件は、適切な科や病院を紹介するという正に振り分け外来と同じです。しかし、振り分けるためには適切な診断が要求されます。診断に必要な高度の画像診断のための施設や、高度の治療を依頼できる医療施設との連携も出来ました。お陰様で、知識としてあっても、経験したことがなかった疾患も経験させていただきました。同時に、専門の内分泌代謝疾患も増えてきております。都区内は勿論、三多摩、埼玉、千葉、茨城、遠くは群馬からもおいで頂いております。甲状腺疾患を診察して既に25年以上経ちますが、未だに首を傾げるような病態に出会うことがあります。実に奥が深く、難しい病気だと痛感いたします。

 今後も内分泌代謝専門医としてだけでなく、一般内科医としても適切な診断治療を心懸ける所存でございます。益々の御指導ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。 

平成17年9月吉日

                       飯高医院 院長
                       飯高 誠 

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