ご挨拶

開業して8年間が過ぎました。私も巻き添えを食った9.11テロから早10年になります。この間に、父を始め、患者さんの中にもこの世を去った方が何人もおります。まさに、歳月人を待たず、という実感です。

今年は、3.11の東日本大震災がありました。ギリシャなど欧州の通貨不安や、アメリカの景気回復の遅れなどによる超円高も加わって、日本経済は再び低迷しています。日本全体が大きなストレスに覆われている感じです。

ストレスは、精神にも肉体にも大きな影響を及ぼします。バセドウ病を患っている方では、ストレスにより病状が悪化することがしばしばあります。ホルモン上昇が、さらに病状を悪化させる悪循環を繰り返すことになり、早期に治療を見直さないと大変なことになりかねません。病気に限らず、今は日本全体がそのような状態にあると言ってもよいと思います。政府の迅速な対応が待たれるところです。

長い目で見ると景気の変動は周期を持って動いていますので、何れまた上昇する日が来ることを期待しましょう。しかし、日本の医療制度、特に介護関連分野では、超高齢化社会が進む中で、問題が山積しています。少子高齢化問題は、これからの日本が直面する最も大きな問題です。この問題を乗り越えなければ、明るい日本は創造できません。国民一人ひとりが、真摯に考えなくてはいけない問題です。

なにやら堅苦しい挨拶になってしまいましたが、一人ひとりが、自分のできることに懸命に取り組まなくてはいけないということでしょう。私も、自分の専門分野の甲状腺疾患に関しては、これからも皆様のお力になれるよう努力する所存ですので、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

平成23年9月吉日

飯高医院 院長
飯高 誠

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